待ち望まれるIPS細胞による網膜再生/眼精疲労・疲れ目解消の知恵辞典

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待ち望まれるIPS細胞による網膜再生

医療を革命的に変えると言われるIPS細胞の研究が急速に進んでいる。

国もそれを後押しし、2010年には京都大学にIPS細胞研究所が誕生した。
IPS細胞研究所は、IPS細胞の第一人者である山中教授を筆頭に研究員200人以上、年間予算40億、日本のIPS細胞の一大拠点とも言えるものとなった。

IPS細胞は、私たちの細胞のすべてを作ることができる可能性を秘めている。
例えば、脊髄の再生、臓器の再生などである。

脊髄損傷をIPS細胞を使って治療することが可能となれば、脊髄損傷により寝たきりとなっている患者には、またとない光明となる。
数年前までは夢物語のような話しであったが、現在では、それは十分可能と考えられており、脊髄損傷のIPS細胞による治療では、猿を使った実験では既に成功している。

そして、今もっとも現実味を帯びつつあるのが、網膜の再生である。

網膜がIPS細胞で再生できるようになると、加齢黄斑変性症の根本的な治療が可能となる。

加齢黄斑変性症になると、網膜から出血し、視細胞が傷ついてしまう。重度の視力障害を引き起こす可能性がある一方で、根本的な治療方法はまだない。

ようやく2009年に、抗血管新生薬を眼内に注射する抗血管新生療法が認可され、治療が一歩進みはしたが、根本治療というにはまだまだほど遠い段階である。

そこで、IPS細胞から網膜を、網膜色素上皮細胞を再生、それを移植することで治療しようという試みが始まっている。

既に動物実験では成功を収め、現在では安全性の点での検証が行われているところである。
2013年には理化学研究所が、世界初、IPS細胞による網膜再生の臨床実験を始める予定であり、もはや秒読み段階に入ったといえる。

IPS細胞を使った網膜の再生、移植による加齢性黄斑変性症の治療が可能になれば、多くの人に光と希望をもたらすものとなることは間違いない。

一刻も早い実現が望まれるところである。
・用語辞典
・参考文献
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